事業概要・理念・社会的意義
団体概要
| 会社名 | 一般社団法人まちなか向日葵しぼり隊 |
|---|---|
| 所在地 | 神奈川県川崎市 |
| 代表理事 | 深町貴子 有限会社タカ・グリーン・フィールズ |
| 理事 | 越智正夫 株式会社日比谷花壇 PPP事業推進部 羽生宏人 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 |
| 監事 | 藤田慎二 JAセレサ川崎 生田支店 |
| 設立年月日 | 2026.05.20 |
理念・社会的意義
1.事業の理念
まちなか向日葵しぼり隊は、ヒマワリの栽培と搾油を軸に、人・大地・エネルギー・生態系の関係を地域の中で再構築することを目的とした市民主体の取り組みである。
現代社会において、エネルギーや食料の生産は分業化・集約化が進み、住民が自然や生態系と直接関わる機会は減少している。その結果、環境問題や生物多様性の喪失は、生活実感から乖離した「見えにくい課題」となっている。
本事業は、「一粒のヒマワリのタネを育て、花を咲かせ、油を搾る」という具体的で可視的なプロセスを通じて、人の暮らしが自然、生態系、エネルギーと密接につながっていることを、地域の日常の中で再認識することを理念としている。
2.事業の概要
本事業では、個人宅、学校、福祉施設、公共空間、空き地、休耕地等を活用し、ヒマワリを中心とした油糧作物を地域住民とともに栽培する。
ヒマワリの開花期にはミツバチやチョウ、ハナアブなどの送粉昆虫(ポリネーター)を引き寄せる。地域内に点在して花を咲かせることで、都市部や郊外における送粉昆虫の生息環境を補完し、生態系のネットワーク形成に寄与する。
収穫後はタネを集約して搾油を行い、得られた油をエネルギー資源として活用する。さらに、搾油後に残る油粕や茎葉等は肥料や資源として循環利用し、廃棄物を出さない仕組みを構築する。
3.社会的意義
(1)生物多様性の保全と生態系サービスへの貢献
ヒマワリは代表的な蜜源植物であり、地域に花を咲かせることで訪花昆虫の餌資源を確保する役割を果たす。
訪花昆虫は、近隣農地や家庭菜園における自然受粉(送粉)を支える重要な存在であり、本事業は間接的に地域農業の生産性と安定性の向上にも寄与する。都市部や住宅地において失われがちな「花―昆虫―作物」のつながりを回復することは、
生物多様性保全の観点として、周辺の自然環境の特性を理解し、不要な種の交雑を避けるなどの配慮を行い、持続可能な食料生産基盤の維持としても高い社会的意義を有する。
(2)地域コミュニティの再生・活性化
ヒマワリ栽培という共通の目的を通じて、住民同士が自然に関わり合い、世代や立場を超えた交流が生まれる。子ども、高齢者、障害のある人など、多様な人々が同じ植物を育てる経験を共有することは、包摂的な地域社会の形成につながる。
(3)環境教育・次世代育成への貢献
タネまきから開花、昆虫の送粉、収穫、搾油、循環利用までを一連の流れとして体験することで、環境問題、生物多様性、エネルギー問題を統合的に理解する学習機会を提供する。特に子どもたちにとっては、「花を咲かせることが、虫を助け、農業を助け、人の暮らしを支える」という因果関係を実体験として学ぶことができ、環境に配慮した行動の基盤形成に寄与する。
(4)脱炭素・循環型社会への実践的アプローチ
本事業は、地域単位で実行可能な分散型・参加型のバイオエネルギー創出モデルである。
CO₂吸収、バイオエネルギー生産、資源循環を同時に実現することで、環境負荷の低減と地域の持続可能性向上を図る。
(5)防災・レジリエンス向上への寄与
地域内でエネルギーや資源を生み出し、循環させる経験は、非常時における地域の自立性向上につながる。
また、日常的な協働関係は、災害時の相互扶助体制の基盤となる。
4.本事業の特徴
・生物多様性保全、農業支援、脱炭素、教育、福祉を横断する統合的な取り組み
・市民参加型でありながら、専門性と再現性を備えたモデル
・小規模から始め、他地域への展開が可能な持続的仕組み
5.まとめ
まちなか向日葵しぼり隊は、ヒマワリという身近な植物を媒介として、人の暮らしと生態系、エネルギー、地域社会を再び結び直す取り組みである。花を咲かせることは、虫を助け、農を助け、暮らしを支える。 本事業は、その循環を地域の中で可視化し、持続可能な未来を育てる実践的モデルである。